2016年10月19日水曜日

第4回「着想は眠らない展」作品紹介②


小沢智恵子 「種の記憶」

羊の毛から作るフェルト

太古からの森
循環する森
種のひみつ



tagiruka  「言の瀬にて」
(大きいサイズの部)

Acrylic

絵と言葉はよく似ている
わたしは溺れないように海を眺める



横山翔平 「言葉を越える」

宙吹き・スランピング・コールドワーク

言葉を越える



荻原梓虹 「ことば」

墨・和紙

形無きもの、ことば。
形無きことばを形にしたもの、文字。

文字は記号であり、ことばに実体は無い。
実体の無いことばが文字により具象化する。

「ことば」をテーマにするならば
この文字を記すのが相応しい。



Makiko  「蓼喰小噺(タデクイコバナシ)」

樹脂粘土・布・ワイヤー・その他

初代 池遊亭ぴょん太の小噺。
お楽しみください。

ようこそいらっしゃいました。池遊亭ぴょん太でございます。
いやぁ。世の中にはわからぬことが多々ありますが、
取り分け男女の仲というのは 分かり難いものでございます。

そういう私もこの前ね。新宿で逆ナンされちゃいましてね。
また、その声をかけてきた女が、
色が白くてスラリとしたいい女なんですよ。
はて? 珍しいこともあるもんだと聞いてみましたところ。
私の筋肉質な体と、しっとりとした肌が良いというじゃないですか。
年甲斐もなく、嬉しくなっちゃいましてね。
めったに行かないお洒落なお店にでもと誘ったのですが、
近くの居酒屋で良いというのです。

まあ。そういうことなら・・・とそこに行って
カウンターで乾杯などしてね。
なんですがね、その女。
ちょいと食の趣味が変わっているようで、
スズメやら、カエルの串焼きばかり食べるんですよ。
え?  その女?
さっきも言ったじゃないですか。
色が白くてスラリとして、なめらかな肌が少しウロコっぽい、
舌の長い女ですよ。
あ、このあとも私、デートなんでこの辺で。

本日はありがとうございました。

2016年10月        作 : マキコ




渡辺正人 「トーラサンペ」-冬の阿寒-

立体地図

アイヌのコトバ、「トーラサンペ」はマリモのことです。
語源は湖の妖精。
今回は白銀の世界で氷に閉ざされた湖で
しっかり息づいているマリモを表現してみました。



山田良美 「形を崩し、輪郭を失い、やがて微となる。」

和紙・墨・顔彩

「コトバ」が目に届くとき、「コトバ」は形をもっている。
「コトバ」が耳に届くとき、「コトバ」はおぼろげな輪郭をもっている。
「コトバ」が心に届くとき、「コトバ」は微としてそこに残る。

複数重ねた和紙に、にじんでいく墨の力を借りて
「コトバ」のはかなさと残り続ける印象を表現しました。



Sincos  「アノヒノハ」

mixed media

色付いた コトノハは 
あの人に 届くことは なかったけれど、
やがて 色あせても 土に還り
新たな 芽吹きの 糧となる…。



ma-sai   「メルシーちゃんの旅」

半磁土(金ラスター・2号黄瀬戸・火色釉)・色鉛筆
ワラン合板・アクリルガッシュ

風にのってとびまわる女の子
メルシーちゃん。

彼女からのメッセージが
地球の人に届くといいな。


ciel.w  「在ル。WトG」

キャンバス・アクリル・色鉛筆・トルマリン・ラメ・ガーゼ
レジン・オイルパステル・金箔・アルミ箔・蓄光パウダー

コトバは大事
コトバはあまた在り
コトバは自由
だけど、大切なコトバが言えなくて
ココロのポケットにそっと
しまいこんでしまう
そんなコトバも在る
W(水色)

コトバは大事
コトバはカタチに残らない
でも
ココロに響いたコトバは
キラキラと
いつまでもココロに
在りつづけて
G(緑)

在ル。

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