2016年10月27日木曜日

「コトダマサマ」work-in-progress

こよみ丸作「コトダマサマ」work-in-progress

一度口から発したコトバは宙を翔ぶ。
それはブーメランのように魂を持って自身に返ってくる。
コトバがコトダマになりえる一瞬である。
和紙と新聞紙で作った15個の風船張り子。
15名の参加者に一人一つずつ渡した張り子の中に
各々のコトバを吹き込んでもらい、コトダマとする。
順次積み上ってゆくコトダマをかぶることでコトダマサマと化すという  
作っていく過程をご覧いただく作品。

下準備//風船に和紙と新聞紙を交互に貼り付た後
風船の空気を抜いて丸い張り子を作ります。

全部で15個作りました。

手順1//穴の部分から思い思いのコトバを吹き込んでもらいます。

手順2//耳に当てると、あら不思議。なにかがこだましている!
一つより二つのほうがわかりやすい。
たった今入ったコトバか?!  


1人目です。コトバを吹き込んで、紙製の型に装着しました。

2人目の方です。
耳のようにもみえます。

3人目の方。
申し出はおそるおそるですが
どなたも面白がってくださっているので、ホッとしています。

4人目の方です。
仮留めしたホットボンドが唇に触れてしまって熱かった!
なので「アチッ!!」というコトバが入りました。

5人目の方です。
展の搬入設置が夜になってしまいました。

6人目の方です。仮留めなのでおそるおそる〜

7人目の方です。野望を吹き込んでいただきました。

8人目の方です。
ここまで来るとカタチが見えてきます。

9人目の方です。
頭が小さいので埋もれてしまいましたが
とても楽しんでくださいました。

10人目の方です。
花売り娘みたい。

11人目の方です。
コトダマサマ母子像。

12人目の方です。
コトダマサマ坐像。

13人目の方です。
断られるかと思いましたが笑顔で応じてくださいました。

14人目の方です。
コトダマサマという呼称がしっくり。


ラスト15人目の方です。
おコトバは「ニャ!!」でした。??


出来上がったコトダマサマは展の期間中
希望の皆さんにもかぶっていただいています。
Special thanksとしてまた画像をご紹介いたします。

PS.あと15個は載せられると思いますが、張り子を作る時間がなく断念しています。
けれども、なにかの折に続行するかもしれません。




















2016年10月26日水曜日

第4回「着想は眠らない展」作品紹介⑥



吉野剛広 「まむしの森」
大きいサイズの部

木・油彩

森には言葉が満ちている。
その言葉は、自分は何者かという問いへの示唆を与えてくれる。
ぼくの心の中に住んでいる
まむしの形をした不思議な森。



杉本ひとみ 「きいてみる?」

押し型成形・くり抜き

脳ミリ直通電話があったとして
聞こえるのは言葉なのか?

コトバを使うのは本当にじれったい。
"この感じ"を100%伝えられない。
だから私は作品を作る。
自分の脳内をさらけ出すはずかしさはあるけれど
コトバを介するよりホンモノな気がする。



岡野里香 「A  Novel」

陶芸//紙に泥しょうをつけて焼く・酸化銅・洋白ガラス

たくさんのコトバを永遠のカタチに。
文庫本のページを破り、泥しょうをつけて乾かす。
1230℃で焼成。

忘我亭注//もう1点「Cloud of Words」(森設置)も出品




HiroRing  「ぬらりんぼ」(付属本/ぬらりんぼの飼い方)

樹脂粘土(Hearty Soft)・アクリル絵具・つけマツゲ

オリジナルキャラクター「ぬらりんぼ」は
頭とお尻だけの不思議生物です。
どうぞ手に乗せて遊んでやってください。
今回は、謎の生態と飼育方法を紹介した
初の書籍『ぬらりんぼの飼い方』を添えました。



杉原倫子 「drown in you」

ガラス/ムリーニ技法・キルンキャスト

香りは時に人を惹きつけ、好印象を与える。
コトバはなくても、互いに興味を持ち
いつの間にか相手に溺れてしまう。
そんなイメージで制作しました。



S.MOROZUMI  「無題」

合板・木・ペンキ・カタツムリ

人間ーことば
ことばのない世界は想像できない。



五味千秋 「スチールの腑」

ソーチェーン

はがね(スチール)の連鎖で
有機体な形を表現してみました。



濱島弘枝 「人・ひと・ヒト」

和紙・ポスターカラー・テグス・ビーズ

・「無限」という言葉にしようと思ったけれど
時々自分を励ましてくれる言葉にしました。
・友達よりもらった和紙(の紐)があったので利用してみました。
・もっと本を読んでおけばよかったと後悔しました。
・「怠け者は夕方忙しくなる」を実感。
毎度のことなれど…




小野寺理英子 「想い 〜人魚姫より〜」

紐・ガラス・ビーズ・貝・珊瑚・鱗・フェルト

月夜の 下
蒼い 海の底
叶わぬ 想いは 泡となる
届かなかった コトバと共に…



Rai  「 राग 」

11/6(日)1:30 より舞踊LIVE

はじめに音があった。
コトバになったとき
物語を紡ぎ出す。

忘我亭注//
*タイトルの「 राग 」は「感情等色々な意味が含まれているのですが
音楽で言えば旋律のようなニュアンスです」とのことです。

*展の最終日 1:30PMより 舞踊があります。
  この舞踊がRaiさんの作品となります。



所孝一 「言鐸」

朴の実・ネット・泥土・その他

言葉が言葉になる前の衝動のようなものを
作品にしました。


こよみ丸 「コトダマサマ」

風船・和紙・新聞紙・糊

一度口から発したコトバは宙を翔ぶ。
それはブーメランのように魂を持って自身に返ってくる。
コトバがコトダマになりえる一瞬である。

和紙と新聞紙で作った15個の風船張り子。
15名の参加者に一人一つずつ渡した張り子の中に
各々のコトバを吹き込んでもらい、コトダマとする。
順次積み上ってゆくコトダマをかぶることでコトダマサマと化すという
work-in-progress.

画像は15人目で完成したコトダマサマ。
1個目から15個目までの進行状況が作品となる。
追って別ページにて。




















2016年10月24日月曜日

第4回「着想は眠らない展」作品紹介⑤



チャン フェイ ミン  「FAULT LINE」

鋳込み

制作における私と自然が接触した記録の過程は
表現のための"語彙"となって蓄積されます。
その"語彙"を"言語"として
作品に視覚化することで表現しています。



吉松勇一郎 「未完の塔」
大きいサイズの部

mixed media

旧約聖書に出てくるバベルの塔。
それをイメージとして。
この塔を作るということになり、
1つの言語だったものを
神がたくさんの言語、言葉を作り
この塔をつくるじゃまをした。



河西啓太 「どんぐり」

ことば

つくることと
つくらないことの
はざまで。


     どんぐり

   いつものじかん
   いつものばしょで
   ちいさなおじさん
   やっぱりすわって
   
   よみもしない
   しんぶんかたてに
   なにをぼんやり
   みているのだろう

   めのまえにある
   あんなにおおきなきが
   おじさんのちいさなひとみには
   たとえうつらなかったとしても

   こもれびのさきざきに
   ひっそりねむるどんぐりの
   ひとつびとつに
   こころをよせて

   あしもとにおちてきたそれだけは
   ぬれたかみにつつみこみ
   このはのなみのおとのなか
   ことばのうまれるまえのせかい




もえの(10才) 「動物たちのお風呂」

紙ねんど・えの具

くまと猫とキツネとうさぎの親子が
仲良くお風呂に入っています。





ノモトヒロシ 「私が私でなくなる   コトバはいらない」

ブリキ・アクリル絵の具・色鉛筆・他

私とあなたをつなぐカタチです。
自由にマスクをつけて下さい。

(忘我亭注//ノモトさんはもう1点
「Bird Call」も出品されています)




micano  「毎日あなたと話したい」

インク・水彩・色鉛筆

あなたに365回分の話題を提供しました。
その日のスケジュールを書く。
日記、ポストカード・ぬり絵・絵を描き足すも良し。
飾るも良し。
月ごとに12枚のカレンダーが出てきます。
横に重ねて左の箱から右の箱に移動することを想定していますが
縦書きも可能です。



kian  「蜜を吐く」

石塑粘土・ステンレスアルミワイヤー・アンティークビーズ

品の良い老人が思い出す
古い昔のひと夜の恋
記憶からはがれ落とされないよう
何度も見た秘密の恋


sio.  「広大な感情の原をコトバの星空に立ち家路を想う」

木バネル・アクリルガッシュ+アルキド

コトバハタダヒタスラニ
ヤミヲ光ニカエル
ヤミニ光ヲアケル

そんな心象の風景を
想い描きました


足立紀美子 「ウエディング ベル」
(話と和と環  わとわとわ)

牛革・古布(打ち掛け)

息子の結婚が決まった時
穏やかで明るい会話の絶えない家庭を築いてほしいと
デザインしました。
そして、この秋
女の子 環(たまき)が生まれました。
この子を見ていると、
笑顔は人の花といいますが、本当にそう思います。
笑顔の輪が広がり
これからどのように育ち
どんな花を咲かせるのか
大切に見守っていきたいと思います。




佐竹昌子 「言の葉」

墨・透明水彩・漫画原稿用紙

「梢風」は義理の兄が彫ってくれたわたしの雅号印。
その兄を印で表して
この言の葉が大地に落ち
そこから家族が生きている。
兄への追悼の意味も込めています。
















2016年10月23日日曜日

第4回「着想は眠らない展」作品紹介④


小林雅子 「物語は始まり、そして終わる」

指輪物語全6巻・色鉛筆

大好きな物語の世界を立体で表現しました。
本は言葉のつながりだが、
それを一つのシーンにまとめて
一瞬の時間にしています。



小島沙織 「2つの間」

木彫

2つの間に見える空間が言葉となります。
その距離、角度、また見る人、見る時間によっても
言葉は無限にうまれてくる。
わたしはその想像を楽しみたいと思った。
ぜひ、触れて、間を動かし
今の言葉をみてほしい。


タニガワマリコ 「透明なコトバ」
大きいサイズの部

キャンバス・アクリル・パルプ紙・メディウム・鉛筆

キャンバスに下塗りを何度か重ねていたら
ワラワラと当初描こうと思っていた絵より
興味深い形が湧いてきて
それを時計回り 90°に回転させ
惹かれるままに描きました。
湧いてきた絵は自己の探求のような絵になりました。
音楽や祈り、気 そのものも『コトバ』で
人に伝えたいという想いが込められています。
それらは発信する直前は透明で、
形のイメージは球体でなんとなく暖かい。
私の好きな『コトバ』のイメージですが。





河野千種「白白明けの朝露植物」(しらしらあけのあさつゆしょくぶつ)

技法/バーナーワーク・焼きつけ・サンドブラスト
素材/ホウケイ酸ガラス・プラチナ液

白々明けの、薄暗い早朝・・・。
まだ人間は寝ていてとても静か。
そんな中、朝露をまとった植物たちは
なんだかとても魅力的で
ついつい目を奪われる。
太陽が昇り、露が消えてしまうまでのつかの間
いつもは言葉を持たない植物たちの、
小さな声が聞こえるようだ。



Mizuki 「     」

クレパス・アクリル・MDF合板
額:桐板・ウッドバーニング

4つの抽象画にタイトルをつけてください。
画(ビジュアル)を"ことば"にするを
皆様に体験してもらうという少々参加型な作品です。

忘我亭注/観覧したみなさんに画から受けた印象を「コトバ」にしていただき、
まわりに貼っています。参加型ということで、これを含めて作品としました。
会期終了まで増えていく予定です。



辻本喜代美 Tujimoto Kiyomi   「彩(いろ)のコトバ」

万華鏡(磁器・ガラス・天然石)

小さな小窓を通し、彩(いろ)の世界と会話することができるアイテム。
そんな事を想い万華鏡を作りました。
それぞれ、花・紅葉・水と風をイメージした3本です。
磁器のボディから、中のシステムまですべて自作です。
美しいオブジェクトは天然石で構成してみました。

忘我亭注/左下の丸の中は、のぞいたシーンの一部です。


Yoko Hikasa   「ーWaー」

Calligraphy・Collage

平和・笑い・和解
輪ーそう、五輪もー
若人・ワンダフル・ワールド
ワード(ことば)とつながって

ー平和でありますようにー



笠原洵也 「22才」

アクリル絵の具・Photoshop

私が22才の時、周囲は就職活動の真っ最中でした。
その中で不安や誰かの言葉に左右され、目標がわからなくなり
もやもやとした気持ちでいつも生活していました。
その時の気持ちや 自分の周りにあふれていた言葉や心の姿を表現しました。


安田孝子 「人生はいつたのしいか」

墨・和紙

座右の銘です。
いつも自分に問いかけている言葉です。



小野寺みのり(13才) 「秋の収穫祭」

羊毛フェルト

動物たちがテーブルバにあつまって
お話している感じになりました。